なぜ「情熱ある若手教員」から先に辞めていくのか
「あんなに学生思いで、夜遅くまで残って授業準備や国試指導をしてくれていた先生が、突然退職届を出してきた」
多くの養成校で、こうした悲劇が起きています。これは個人の「忍耐力不足」ではなく、組織の構造的な問題によるバーンアウト(燃え尽き症候群)です。
人を育てるという「感情労働」の最前線にいる教員は、慢性的な強いストレスに晒されています。特に理学療法士・作業療法士養成校では特有のプレッシャーが存在します。
養成校教員を追い詰める3つの「見えない圧力」
- 感情の摩耗(実習・面談):精神的に不安定になっている実習中の学生のフォローや、メンタル不調を抱える学生との終わりなき面談。
- 「合格率」という絶対指標:国家試験の合格率が学校の存続(次年度の学生募集)に直結するため、「自分の担当科目のせい落ちたらどうしよう」という重圧。
- 際限のない名もなき事務作業:学生と向き合う時間が削られ、「自分は何のために教員になったのか」という自己効力感の喪失。
学校(組織)ができる3つのバーンアウト対策
教員のメンタルヘルスは、個人のストレス発散(飲み会や趣味)に頼るのではなく、学校側が「仕組み」として守る必要があります。
1. 学生指導の「属人化・抱え込み」を防ぐシステム
「A君のことは〇〇先生しか分からない」という状態は、その教員を孤立させます。記事「AppSheetを使った学生ポートフォリオ管理」で紹介したような、教員全員で学生のカルテ(面談記録など)を共有する仕組みを作り、「チーム全体で一人の学生を育てる」という意識を醸成します。
2. 業務の「絶対的な総量」を減らすDX化
単なる「励まし」は逆効果です。定時で帰れる環境を作ることが最大のメンタルケアです。紙のシラバス作成、ハンコ押し、小テストの採点といった「誰でもできる単純作業」はITツールに任せ、教員の「認知リソース(脳の体力)」を温存させます。
3. 「教員同士の心理的安全性」の確保
会議を「報告の場(聞いているだけ)」から「相談の場(弱音を吐ける場)」に変える必要があります。そのためには、日常の連絡や報告はチャット等の非同期コミュニケーションで済ませ、対面の時間は「〇〇先生、最近あの学生の対応で困ってて…」と相談できる時間を意図的に確保します。
先生を守ることは、学生を守ること
教員が疲弊している学校では、絶対に良い教育は生まれません。
Logic Pulleyは、教員の皆様が「心身ともに健康で、最高のパフォーマンスを発揮できる環境」を作るためのシステム・業務改善をご提案しています。
