非常勤講師への「伝え漏れ」が招くトラブル
理学療法士・作業療法士養成校では、臨床現場で働く医師や専門家を「非常勤講師」として招き、専門科目を担当してもらうことが一般的です。
しかし、週に1〜2コマしか学校に来ない講師への「情報伝達」は非常に難しく、以下のようなトラブルが頻発します。
- 「休講や教室変更の連絡がギリギリになり、講師からクレームが来た」
- 「成績提出の期限やフォーマットが伝わっておらず、教務担当者が慌てて再入力した」
- 「特定の学生の配慮事項(健康上の理由など)が非常勤講師に共有されていなかった」
紙の「連絡ノート」や個人のLINEからの脱却
こうした事態を防ぐため、教務室の机の上に「非常勤講師への連絡ノート」を置いたり、学科長の個人のLINEで連絡を取り合ったりしている学校も少なくありません。
しかし、これでは「言った・言わない」の確認ができず、また個人情報保護(セキュリティ)の観点からも問題があります。
外部講師とスムーズに連携するクラウド活用術
非常勤講師を「お客様」として扱うのではなく、教育の「チームメンバー」として巻き込むための仕組みを作ります。
1. 講師専用コンソール(ポータルサイト)の構築
記事「社内Wikiの構築法」でも紹介したGoogleサイト等を用い、「非常勤講師専用のポータルサイト」を作ります。
このサイトのURLさえ知っていれば、シラバスの提出方法、成績入力フォーム、年間のカレンダー、教室のWi-Fiパスワードなどにいつでもアクセスできるようにしておきます。パスワード付きにしておくことでセキュリティも担保できます。
2. ゲスト用のアカウント・チャットへの招待
Google WorkspaceやSlackを導入している場合、外部の講師を「ゲスト」として特定のチャネル(例:「解剖学・非常勤連絡用」)に招待します。
メールと比較してレスポンスが早くなり、過去のやり取りも遡れるため、「急な休講連絡」等も専用チャットで確実に伝達できます。
3. 成績・出欠データ入力のオンライン化
紙の出席簿やExcelファイルをメール添付で送らせる(そして専任教員が統合する)のをやめます。Googleスプレッドシート等を共有し、「講師自身に直接オンライン上で入力してもらう」仕組みにすることで、リアルタイムでの進捗確認が可能になり、回収・統合の手間がゼロになります。
講師のストレスを減らすことが、授業の質を上げる
臨床と教育の二足のわらじを履く非常勤講師にとって、学校側との面倒な事務手続きは大きなストレスです。「あの学校は連絡がスムーズで教えやすい」と思ってもらえる環境を作ることは、優秀な講師を確保し続けるためにも不可欠です。
