養成校教員のためのGemini活用ガイド【テスト・課題作成編】

ICT活用 2026.03.09 著者: 古井 雅也

「問題を作る」という膨大な見えない業務

定期試験、毎回の授業の小テスト、国試対策の模試作成など、教員は1年間で数百問もの「問題」を作っています。
過去問の使い回しでは学生が答えを覚えてしまうためアレンジを加え、解説を書き、5つの選択肢を作る……これだけで数時間が飛んでいきます。この「ゼロからの問題作成」を、Googleの生成AIである「Gemini(ジェミニ)」に任せてみましょう。

Geminiを「優秀な助手」に変えるプロンプト(指示文)

単に「理学療法士の問題を5問作って」と入力しても、曖昧な問題や国家試験の傾向とズレた問題が出力されて使えません。コツは「役割・形式・レベル」を細かく指定することです。

実践:プロンプトの例(解剖学の小テスト)

以下の文章をそのままGeminiにコピー&ペースト(※ジャンル部分はアレンジ)してみてください。

あなたは理学療法士養成校の優秀な教員です。
以下の条件に従って、解剖学の「股関節の筋」に関する多肢選択問題を作成してください。

【条件】
・問題数:3問
・形式:5つの選択肢から、正しいものを1つ選ぶ「5肢択一形式」
・難易度:理学療法士国家試験の専門基礎分野レベル
・出力形式:問題文と選択肢の後ろに、必ず正答と「なぜその選択肢が間違いなのか」を含めた詳細な解説文を付けること。
・選択肢には、学生が引っかかりやすい「もっともらしい間違いの選択肢(ダミー)」を含めること。

この指示を出すだけで、数秒で実用レベルのテスト問題と詳しい解説が生成されます。教員は「その内容に医学的な誤りがないか」をチェック(校正)する立場になるため、作成時間は1/10以下に短縮されます。

応用編:臨床実習の「症例課題」を作成する

テストだけでなく、「架空の患者のカルテ(症例情報)」を作る際にもAIは活躍します。

指示例:
「要介護2、右片麻痺(Brunnstrom stage III)、家族と同居している75歳男性の初期評価の架空のデータ(ROM、徒手筋力テスト、ADL状況など)を作成して。学生に家屋改修の提案を考えさせるための課題に使います。」

AIを使う際の「ただ1つの注意点」

Geminiを含む生成AIは極めて稀に「もっともらしいウソ(ハルシネーション)」を吐くことがあります。生成された問題をそのまま学生に配布するのではなく、必ず教員の目で医学的根拠(教科書等)と照らし合わせて最終チェックを行うこと。これだけは厳守してください。

まとめ

生成AIは「教員の仕事を奪うもの」ではなく、「教員が本来やるべき『学生と向き合う時間』を生み出してくれる強力なツール」です。
「教員にAIの活用方法を研修してほしい」というご要望がありましたら、お気軽にLogic Pulleyへお問い合わせください

【参考・引用元】